おすすめ米国ETFでVOOとVTIって聞くけど何が違うの?
つみたて投資をするならVOOとVTIのどっちがいいの?
こんなお悩みに対する記事です。
今回は「VOOとVTIのどっちを買えばいいか」という永遠のテーマに関する記事です。
ちなみに「VTIとVTのどっちを買えばいいか問題」は、こちらの過去記事をご参照ください。
✅:VOOとVTIの相違点
✅:VOOとVTIのどちらを購入すればよいか
「VTIとVOOのどちらでもよい」という意見がネットやブログ記事では多数派です。
しかし、この問題に対して今回は最終決着をつけます。
さっそく結論からいきます。
VOOとVTIの共通点や相違点、VOOよりVTIをおすすめする理由など順に解説します。
VTIやVOOに関する知識を十分にお持ちの場合は、「長期積立投資ならVOOよりVTIがよい理由」まで飛ばしてお読みください。
VTIとVOOのどっちを買えばいいか問題
2️⃣:投資資金に余裕があるので米国ETFを始めてみたい
3️⃣:VOOとVTIがあるけどどっちがいいか分からない
米国ETFは非常に優秀な銘柄が揃っていますね。
楽天証券やSBI証券では、銘柄によっては購入手数料が無料であるETFもあります。
それだけ証券会社も米国ETFに力を入れている様子が伺われます。
- VOO
- VTI
- VT
みんな大好きな米国ETF御三家の長期リターンです。
VOO:青 VTI:オレンジ VT:ターコイズ
(Google Finanseより引用)
ここ10年程では米国株VOOやVTIの圧勝でした。
しかし、これから20年後はどのような結果になっているでしょうか?
今から楽しみですね。
VOOとVTIの比較
VTIとVOOを比較してみましょう。
【基礎データ】
【組入銘柄の上位10位】
【セクター割合】
以上のデータはバンガード社のサイトを参照にしました(2022年4月時点)。
【VOO】
【VTI】
VOOとVTIの共通点
以上のデータからVTIとVOOの共通点は次の通りです。
- 経費率(コスト)
- リターン
- 分配利回り
- 上位の組入銘柄
- セクター割合
上位の組入銘柄を見ても分かるように、GAFAMがETFの成績をほぼ決めていると言っても過言ではありませんね。
ですので、リターンや分配利回りもVOOとVTIで差がなくなっています。
VTIとVOOの相違点
VOOとVTIの相違点は次の通りです。
- 設定日
- 総資産額
- 組入銘柄数
設定日はVTIの方がVOOより歴史があります。
運用歴が長い分だけ、総資産額はVTIがVOOより大きくなっているのでしょう。
また、組入銘柄数はVOOよりVTIの方が圧倒的に多く、VTIの方がVOOより分散がきいていることになります。
しかし、前述の通りGAFAMの影響が強すぎるため、分散による恩恵があまり享受できていない現状です。
長期積立投資ならVOOよりVTIがよい理由
VOOとVTIを比較した記事は数多くあります。
あまり指摘されていませんが、VOOとVTIで超重要な相違点がもう一つあります。
VOOとVTIの大きな相違点は一株の値段です。
一株の値段の差こそが、VOOよりVTIをおすすめする根拠になります。
✅:VTI $200〜240(¥24,000〜28,800)
注:為替の影響を考慮すると煩雑ですので、便宜上1ドル120円で固定します。
VOOは株価の変動に関わらず、月々1株しか購入できません。
一方、VTIは株価の変動によって月々の購入株数が2〜3株と変わります。
株式投資において、割安な時に購入株数を増やし、割高な時に購入株数を少なくする(または買わない)ことが利益を出す大切なポイントになります。
いわゆるドルコスト平均法というものです。
ドルコスト平均法に関しては、次のサイトがわかりやすいのでおすすめです。
月々100万円など積み立てられる方であれば、VOOでもVTIでもどちらでもよいと思います。
しかし、私のような一般市民が月々に投資可能な資金を考慮しますと、ドルコスト平均法を活かすにはVTIがVOOよりベターであるということです。
また、今後の米国株式が順調に右肩上がりをした場合を想定してみましょう。
✅:VTI $300〜400(¥36,000〜48,000)
ちなみに我が日本の現状はざっくりとこんな感じです。
- 給料が過去30年上がっていない
- 超少子高齢化
- デフレ持続
- 社会保障費など税金だけが右肩上がり
こんな日本で暮らす私たちが、月々の投資資金を10年後に増やせているでしょうか?
2032年にも月々8万円の積立投資しかできない場合、VTIならかろうじて購入可能ですが、VOOに至っては購入すらできなくなる可能性も秘めています。
まとめ:微調整できるかできないか
まとめにはいります。
リターンが同じ物を購入するなら、微調節が可能なものを購入した方がよいということですね。
医師という職業柄、普段から数多くの薬の中からある一つを選択して処方します。
同程度の効果が期待できる薬であれば、患者さんの状態や症状に合わせて微調節できる薬を好んで使用しています。
薬と株は全く異なるものですが、さじ加減がしやすい方が何かと便利です。
様々な理由で積立購入できる資金が多少減った場合でも、VTIなら投資の継続が可能ですが、VOOでは投資自体を中止せざるを得なくなることも想定されます。
どうしてもVOOの長期積立投資をしたい場合は、VOO等のETFではなくS&P500に連動した投資信託を購入しましょう。
S&P500に連動する投資信託を購入するのであれば、
- eMAXIS Slim S&P500
- SBI ・V・S&P500
が現状では最適解ですね。
いずれも信託報酬が0.1%未満という低コストで運用できる優良な商品です。
インデックス投資メインで資産形成を行うのであれば、給料が上がらない日本で暮らす私たちには、ETFより投資信託の方があっているのかもしれませんね。
今日も最後までありがとうございました。
【おすすめ書籍】
厚切りジェイソンさんの書籍です。
「VTIだけ購入すればよい」という極めてシンプルかつ洗練された投資方法が紹介されています。
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つみたてNISAでどの銘柄を選ぶべきか。現時点では、eMAXIS SlimシリーズやSBIシリーズ、楽天シリーズなどの最適解が出ていますね。
私が投資を始めた頃には、このような優良な情報はなく書籍で勉強していました。投資初心者さんにとっては本当によい時代になりましたね。
株価は絶対に暴落します。逆説的ですが、暴落がないと上昇もないのが株式投資です。人生同様必ず良い時期もあれば悪い時期もあるものです。