最近大型株が高くて何も買えないなぁ・・・
なんか割安でよさげな小型株ないかなぁ・・・
こんなお悩みに対する記事です。
✅ 1株投資歴:約4年
✅ 投資スタイル:
【コア】インデックス(全世界&全米ETF)
【サテライト】高配当(日本個別&米国ETF)
【おまけ】グロース(日本個別)
✅ 家族:妻 年子2人(一姫二太郎:6歳と4歳)
✅ 趣味:ランニング(フルマラソン29回完走)
✅ 本業:某クリニックの院長
✅ 座右の銘:良心に恥じぬことが確かな報酬
今回の記事の結論です。
✅ 売買を推奨している意図は全くありません
✅ 最終的な投資判断は自己責任でお願いいたします
いぶし銀の小型高配当株
サテライトとして継続している高配当株投資。
具体的には、
- 日本株(個別株をほぼ毎日1株ずつ購入)
- 米国株(VYM、HDV、SPYD:タイミング購入)
しています。
日本株の1株投資については、こちらの記事をご参照ください。
備忘録もかねて、私が最近購入している小型高配当株である蔵王産業を解説します。
繰り返しにはなりますが、購入を推奨しているわけではありません。
最終的な投資判断は自己責任でお願いいたします。
9986 蔵王産業
環境クリーニング機器の専門商社で、業務用清掃機器のトップメーカーです。
- 業務用清掃機器
- 洗浄機器
- 資材(自動床洗浄機、カーペット清掃機など)
- 家庭用高圧洗浄機
これらの開発、輸入、卸販売とレンタルを行っています。
一例をあげるとこのような商品を取り扱っています。
(引用:蔵王産業ホームページ)
押して歩くだけで床がピカピカになる、プロスイープ634。
みなさんも、もちろん知っていますし持っていますよね。
はい、冗談はこれくらいにしておいて、会社の業績などを確認していきましょう。
業績推移
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
2007年から2010年までは苦しい状況が続きましたが、2011年以降は営業利益もEPS(一株純利益)も緩やかながら上向いています。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
直近15年で、
- 営業利益率:14〜16%
- ROE:6〜8%
- ROA:5〜7%
となっており、同業他社と比較しても高い利益率を保っています。
最近注目されている指標であるROIC(投下資本利益率)は、7〜8%。
悪くありませんね。
キャッシュフロー(CF)
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
キャッシュフロー(Cash Flow:CF)とは、お金の流れのことです。
- プラス=増えている(入ってくるお金)
- マイナス=減っている(出ていくお金)
というイメージです。
ざっくり言いますと、
- 営業CFとフリーCFはプラス
- 投資CFと財務CFはマイナス
になっているとよい状態です。
直近15年間で、営業CFは常にプラスで赤字を出していません。
さらに、フリーCFもプラス続きで現金も順調に積みあげています。
資金繰りの巧みさがにじみ出ていますね。
財務状況
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
自己資本比率が40%を超えている企業は、倒産するリスクが非常に低いです。
蔵王産業の財務状況は、
- 自己資本比率:約85%
- 有利子負債:なし
と堅牢かつ盤石です。
中小型株の購入を検討する際は、財務が盤石である点が非常に重要です。
中小型株の企業は市況の影響を受けやすいので、自己資本で経営を持続させる能力が企業存続の肝になるからです。
想像してみてください。
- 貯金がたくさんあって借金がないお父さん
- 貯金がほとんどなくて借金だらけのお父さん
親ガチャできるとしたら、どっちのお父さんがカプセルに入っていて欲しいですか?
配当金・配当性向
配当金は累進配当でも連続増配でもありませんが、業績に連動して概ね右肩成長です。
配当性向は50%前後で推移しており、配当をじり貧で出している様子でもありません。
2023年3月期の決算短信に、配当金に対する方針が示されています。
(引用:蔵王産業2023年3月期決算短信)
- 70周年までは1株あたり100円の安定配当
- 当期純利益が10億円を超した分は全額配当に還元
- 70周年では別途記念配当も検討
とあります。
70周年を過ぎた後については、特に明示されていませんので、今後も業績に連動して配当金が上下する可能性は留意しておきたいですね。
株価指標(PER・PBR・利回り)
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
直近5年間のPERとPBRのレンジは、
- PER:8.9〜16.9
- PBR:0.64〜1.04
です。
2023年6月時点では、
- PER:12.5
- PBR:0.98
となっており、割安感はありませんが割高感もなくフェアな印象です。
ちなみに、
- ミックス係数(PER×PBR):12.25
なので、少なくともとても割高という状況でもありませんね。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
直近5年間での配当利回りは、
- 最大:5.13%
- 最小:2.98%
- 平均:3.98%
となっております。
また、過去10年間に提出された業績修正の履歴を振り返ると、業績の下方修正も上方修正もそりなりにある一方で、減配修正は一度もなく増配修正が6回あります。
期首に控えめな業績予想を出す傾向がある点をふまえつつ、配当利回りが4.5%あたりを私自身は購入ラインとしています。
チャート
(引用:Kabutan Premium)
直近25年の週足チャートです。
2023年3月に2006年1月につけた最高値を17年ぶりに更新しましたが、以後は調整に入っている状況です。
大型主導の日本株上昇の余波が、中小型まで波及するならば面白い展開になるかもしれませんね。
とはいえ、チャートに書いてあるのは過去の株価であり未来の株価は書いてありません。
チャートから未来の株価を予知する能力を私は持ち合わせていませんので、自らが設定した購入ラインの価格で1株ずつ愚直に購入しているのが現状です。
まとめ
まとめにはいります。
蔵王産業は、堅牢な財務基盤であったり安定的な配当が魅力的ではありますが、派手さはありません。
むしろ非常に地味な銘柄です(←失礼)。
しかし、「清掃」という私の生活に欠かせない事業を通じて社会に貢献するトップ企業として、今後もなくてならない存在でしょう。
蔵王産業の株主になることで、より美しく、そして気持ちよく働ける環境作りの一助になる。
このようなストーリーを思い描きながら、私は蔵王産業の株式を購入しています。
ここで、世界最高の投資家であるウォーレン・バフェット氏の言葉を引用します。
Only invest in 'simple businesses' that you understand.
投資の対象は自分が理解できるシンプルなビジネスに限るべき。
今日も最後までありがとございました。
【おすすめ書籍】
財務諸表など読み企業の価値をひもとくファンダメンタル分析。株式投資の基礎となるものですが、その基礎を学ぶための必須となる書籍です。私も何度も繰り返し読み込みました。
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