投資って「つみたて投資」が大原則だよね!
どこかで「つみたて投資より一括投資の方が理論的に正解」って聞いたよ?
えっ?つみたてより一括の方が成績いいの??
こんな投資初心者さんのお悩みに対する記事です。
✅ 投資スタイル:雑食
①メイン:米国&全世界インデックス
②サテライト:高配当(日本個別&米国ETF)
③おまけ:グロース(日本個別)
✅ 家族:妻と子供2人(一姫二太郎)
✅ 職業:フリーランス医師
✅ 趣味:ランニング(マラソン26回完走)
✅ マラソン自己ベスト:2時間51分10秒(京都マラソン)
今回の結論です。
・また米国株など長期成長が期待できる商品に限ります
・個別株投資向きの内容ではありません
・投資に正解はなく個々人の状況に応じて対応法は異なります
つみたて投資と一括投資|人生を豊かにするのはどっち?
- つみたて投資
- 一括投資
どっちがいいの問題。
インデックス投資は、
- 全米株式
- 全世界株式
どっちがいいの問題と同じくらいよく見かける話題ですね。
今回は、
- つみたて投資のメリットとデメリット
- 一括投資のメリットとデメリット
を解説した後、人生を豊かにするのはどちらか解説します。
つみたて投資
つみたて投資のメリットとデメリットです。
メリット
①:買い付け価格が平準化される(いわゆるドルコスト平均)
仮に、3万円を3ヵ月にわけ毎月1万円つみたて投資をします。
- 1月:株価1,000円→10株購入
- 2月:株価500円→20株購入
- 3月:株価2,000円→5株購入
- 合計:35株購入
- 買い付け平均価格:3万円÷35株=857円
- 3月時点の資産合計:2,000円×35株=70,000円
となります。
一方、3万円を1月に一括投資した場合は、
- 1月:株価1,000円→30株購入
- 2月:株価500円→購入なし
- 3月:株価2,000円→購入なし
- 合計:30株購入
- 買い付け平均価格:1,000円
- 3月時点の資産合計:2,000円×30株=60,000円
となります。
結果として、つみたて投資の方が安く購入できてリターンも大きくなります。
②:機械的に購入するのでメンタル的に楽
つみたて投資は、
- 購入頻度(毎日、毎月など)
- 購入価格(毎月1万円など)
- 購入ファンド(全米株式インデックスなど)
の設定さえしてしまえば、基本的に後は放置です。
また、日々の株価変動を気にする必要もなく、
- トイレの度に株価チェック
- 休憩時間や食事中に株価チェック
といったことも不要になりますね。
とは言っても最初は気になると思いますが・・・
結果として、精神的なゆとりが生まれます。
デメリット
①:右肩上がりの相場ではリターンが低くなる
仮に、3万円を3ヵ月にわけ毎月1万円つみたて投資をします。
- 1月:株価1,000円→10株購入
- 2月:株価2,000円→5株購入
- 3月:株価5,000円→2株購入
- 合計:17株購入
- 買い付け平均価格:3万円÷17株=1,765円
- 3月時点の資産合計:5,000円×17株=85,000円
となります。
仮に1月に3万円で一括購入していたら、
- 1月:株価1,000円→30株購入
- 2月:株価2,000円→購入なし
- 3月:株価5,000円→購入なし
- 合計:30株購入
- 買い付け平均価格:1,000円
- 3月時点の資産合計:5,000円×30株=150,000円
となります。
一括投資の方が安く購入でき資産も多くなりますね。
一括投資
一括投資のメリットとデメリットです。
メリット
①:右肩上がりの相場ではリターンが大きくなる
こちらはつみたて投資のデメリットで解説した理由と同じです。
②:時間を味方につけられる(複利効果)
株式投資の魅力の一つが配当金ですね。
配当金を再投資することで複利効果を高めることができます。
仮に3万円で、
- 1株株価:1,000円(固定)
- 1株配当金:100円(固定)
という株を購入するとします。
パターン1:つみたて投資(1年1万円→3年に分けて購入)
- 1年目:10株購入 配当金100円×10株=1,000円→再投資1株購入
- 2年目:10株購入 配当金100円×21株=2,100円→再投資2株購入
- 3年目:10株購入 配当金100円×33株=3,300円→再投資3株購入
- 合計:株数30株+6株(再投資分)=36株
- 3年目時点での資産合計:1,000円×36株=36,000円
パターン2:一括投資(1年目に3万円分購入)
- 1年目:30株購入 配当金100円×30株=3,000円→再投資3株購入
- 2年目:購入なし 配当金100円×33株=3,300円→再投資3株購入
- 3年目:購入なし 配当金100円×36株=3,600円→再投資3株購入
- 合計:株数30株+9株(再投資分)=39株
- 3年目時点での資産合計:1,000円×39株=39,000円
ということで、一括投資の方がリターンが大きくなりますね。
ただし、現実世界では株価も配当金も変動します。
よって、一括投資の方が確実にリターンが大きくなる訳ではありません。
やや難しい表現をすると、
- 一括投資の方が資産をリスクをさらす時間が増える
ということになります。
リターンとリスクは表裏一体の関係です。
デメリット
①:購入直後に暴落するとメンタル的にきつい
優良なインデックスファンドを購入していても、
- ドットコムバブル崩壊
- リーマンショック
- コロナショック
といった暴落に巻き込まれると、資産が一気に半減することもあります。
どのような投資書籍にも共通して書かれていることですが、
- 市場から退場しないこと
が投資で成功する大切なポイントです。
一括投資直後に暴落に巻き込まれ、
- 狼狽売りをしてしまい
- 2度と市場に戻ってこれない
という事態は最も避けるべきですね。
人生を豊かにするのはつみたて投資
- つみたて投資のメリットとデメリット
- 一括投資のメリットとデメリット
をふまえた上で、今回の結論である
- 人生を豊かにするのは「つみたて投資」
である理由を解説します。
資産形成において当ブログで強調していることは、
- 金融投資はあくまでも余剰資金で行う
- 金融投資は目的ではなく人生を豊かにする手段
という点です。
そもそも、一括投資を行うような大金を手にする場面は多くありません。
多くの方にとって大金を手にするタイミングは、
- ボーナス
- 退職金
- 相続
- 宝くじ
等で、ボーナスを除くと人生で1度あるかないかです。
理論的にはリターンは、
- 一括投資>つみたて投資
です。
しかし、
- 私たちは感情をもった人間
です。
一括投資が理論的には正しくても、
- 暴落が怖くて不安
- 資産の増減が大きくて心配
といったように、
- 投資が一度きりの人生でつらい時間が増やす要因
になってしまっては本末転倒です。
投資は人生を豊かにする道具にすぎません。
- 心穏やかに
- 市場から退場せず
- 長期間投資を継続する
感情に寄り添った投資は、つみたて投資です。
まとめ:心穏やかな時間に勝るものなし
まとめにはいります。
- 投資経験が長い
- 運用資産額が大きい
- 心臓に毛が生えている
このような方は、一括投資と上手につきあえるでしょう。
私のような小心者にとって、つみたて投資ほど心地よい方法はありませんね。
30年以上の人生で一括投資(一発勝負)をしたのは、
- 大学受験
- 妻へのプロポーズ
くらいです。
今日も最後までありがとうございました。
【おすすめ書籍】
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