「グローバルニッチトップ企業」ってなんだか魅力的だよねぇ・・・
「グローバルニッチトップ」なのに株主還元も高い銘柄ってないのかなぁ・・・
こんな贅沢なお悩みに対する記事です。
✅ 投資スタイル:
【コア】インデックス(全世界&全米ETF)
【サテライト】高配当(日本個別&米国ETF)
【おまけ】グロース(日本個別)
✅ 家族:妻 年子2人(一姫二太郎:7歳と5歳)
✅ 趣味:ランニング(フルマラソン30回完走)
✅ 本業:某零細クリニックの院長
✅ 座右の銘:良心に恥じぬことが確かな報酬
今回の記事の結論です。
✅ 財務:自己資本比率 77.5% 営業CF 15年黒字
✅ 株価指標:PER 12.7 PBR 1.40
✅ 配当:20年以上減配なし
✅ 売買を推奨している意図は全くありません
✅ 最終的な投資判断は自己責任でお願いいたします
グローバルニッチトップな高配当銘柄|芝浦電子
小さな島国である日本。
そんな日本にも世界で活躍する企業は数多とあります。
2020年、経済産業省が「グローバルニッチトップ企業」として100社公開しています。
過去に当ブログでも、グローバルニッチトップかつ安定増配している銘柄
- 7716 ナカニシ
- 7730 マニー
を紹介しています。
今回は「6957 芝浦電子」という銘柄を徹底解説します。
高配当株が3度の飯より大好きな皆様にとって、明日からの投資戦略の一助になれば幸いです。
企業概要
1953年創業のサーミスタ専業の電子部品メーカーです。
サーミスタとは温度が変わると電気抵抗が変わる半導体です。
サーミスタ技術を中核とする「SHIBAURA」ブランドの半導体部品や応用製品(温度・
湿度センサ、温度制御器)の製造と販売を行っています。
主要製品は、
- サーミスタ素子
- サーミスタセンサ(自動車用・空調機器用・家電用・住設機器用)
となっております。
サーミスタ素子は世界トップで、サーミスタのパイオニアとも呼ばれ世界最大級のサー
ミスタ素子工場を保有しています。
また、海外売上比率が約60%とグローバル企業でもあります。
企業のホームページトップはこちら。
SHIBAURAサーミスタが暮らしを支え、地球を守る。
さすがグローバル企業。
「地球を守る」という台詞はよほどの自負がないと打ち出せませんね。
業績推移
業績の推移です。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
概ねな右肩上がりの成長ですね。
一時的に業績が落ち込んでも、短期間にV字回復しています。
営業利益率やROE、ROAの推移です。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
営業利益率やROEはややムラがあります。
2024年3月期の予想は、
- 営業利益率:15.94%
- ROE:10.96%
- ROA:8.72%
となっており、直近15年間の中でも高収益予想となっています。
財務推移
財務です。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
営業CFは直近15年でプラスであり、黒字経営を安定的に継続できています。
フリーCFは15年のうち2年間はマイナスとなっていますが、マイナスの幅も非常に小さく非常に優良な財務状況と判断できそうです。
有利子負債比率と自己資本比率はこちら。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
有利子負債比率は決して低いとはいませんが、自己資本比率は約70%程度で推移しており、こちらも大きな問題はありません。
配当推移
お待ちかねの配当金の推移です。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
毎年増配しているわけではありません。
しかし、実は20年以上も減配していない累進配当銘柄です。
(引用:Kabutan Premium)
EPSが下がった年でも減配せずむしろ増配しているところに、企業の株主還元に対する意識の高さが伺われます。
配当性向の推移です。
(引用:IR BANK)
20〜40%程で推移しており、決してたこ足配当で無理している様子ではありません。
私が調べ得た限り、中期経営計画などには具体的な配当政策は明示されていません。
しかし、中期経営計画の財務目標から推察するに、増配余地はまだまだありそうです。
(引用:芝浦電子 中期経営計画)
直近5年間の配当利回りの推移です。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
- 5年平均利回り:2.75%
- 5年最高利回り:4.25%
となっています。
個人的には利回り3.5%を超えていれば、コツコツ拾ってもよいかと考えています。
まとめ
まとめにはいります。
✅ 財務:自己資本比率 77.5% 営業CF 15年黒字
✅ 株価指標:PER 12.7 PBR 1.40
✅ 配当:20年以上減配なし
最近何かと話題の半導体関連ですが、一言に半導体といっても非常に幅があります。
銘柄選別においてキーポイントになるのが、
- 長期潮流にのっているか
- 高い参入障壁(ニッチトップ)があるか
- 企業価値が川下ではなく川上に位置しているか
という点です。
芝浦電子に関しては、サーミスタというニッチトップな商品を保有してる点では、参入障壁は非常に高いと考えます。
一方、マクロ経済や半導体需要などによっては業績が大きく変動するリスクはあります。
また、売上比率はアジアに偏っており、特に中国経済の悪化に伴う成長率鈍化も懸念事項ではあります。
芝浦電子に限らず、どのような個別銘柄にも良い面もあれば悪い面も必ず存在します。
その両面を多角的な視点から俯瞰する習性を普段から磨くことが、投資家のみならず一社会人としての素養や練度が高められますね。
ちこちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ。」と言われる頻度も激減するでしょう。
今日も最後までありがとうございました。
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