株を買う時ってみんな何をみて買っているのかな?
PERやPBRといったメジャーどころでいいんじゃないの?
こんなお悩みに対する記事です。
✅ 投資スタイル:
①コア:インデックス(全世界&全米)
②サテライト:高配当(日本個別株&米国ETF)
③グリコのおまけ:グロース(日本個別株)
✅ 家族:妻と年子2人(一姫二太郎:5歳と4歳)
✅ 趣味:ランニング(フルマラソン26回完走)
✅ マラソン自己ベスト:2時間51分10秒
今回の記事の結論です。
✅ 業績修正の履歴
銘柄選定で見落としがちな指標
企業分析の代表的な指標として、
- PER
- PBR
- 配当金や配当利回り
- 配当性向
- 営業利益率
- ROE
- 自己資本比率
- D/Eレシオ
などがありますね。
これらの指標を元に、
- どの銘柄を
- どのタイミングで購入するか
と判断することが多いと思われます。
- 何となく有名な企業だから
- 何となく安くなっているから
- 何となくランキング上位だから
という理由で購入しているのは、紛れもなく15年前の私です。
株価指標は言わずもがな重要なもので、私も現在は必ず確認しています。
しかし、意外と見落としがちになっている重要指標が2つあります。
それが、
- 従業員数の推移
- 業績修正の履歴
になります。
最近の株初心者さんはみなさん非常に優秀なので、
従業員数や業績修正なんて常識じゃい!
という方も多数いらっしゃると思います。
今回の内容を、
- すでに知っている方は復習
- まだ知らない方は知見を広げる
という目的で、最後までご覧いただければ幸いです。
従業員数の推移
ここで質問です。
次の会社のうち、あなたはどの会社で働きたいですか?
- A社:従業員数が増加かつ、売上げも増加している
- B社:従業員数は増加だが、売上げが減少している
- C社:従業員数は減少だが、売上げが増加している
- D社:従業員数が減少かつ、売上げも減少している
大多数の方が、A社での勤務を希望されると思います。
しかし、あえてC社を選ぶケースも想定されます。
その理由として、
- IT化などで効率化を進めている
- 優秀な人材を厳選している
という見方も可能であるからです。
しかし、
- 売上げが増えているのに人がどんどんやめていく会社
と聞くとどうでしょうか。
こんな会社には深い闇があるのではと、疑いたくなりますね。
当然のことながら、
- 従業員が増えている企業=安泰かつ優良な企業
という単純な公式が成立するわけでもありません。
しかし、
- 美味しいラーメン屋さんには大行列ができる
- 人気のイベントには大勢の人が群がる
というように、人は理由がないのに集まることはありません。
普通に生活していては気づかない魅力が、企業に潜在している可能性もあり得ます。
ということで、私は気になった銘柄を見つけた際、従業員数の推移を必ず確認するようにしています。
企業の従業員数の推移を見る方法はいくつかあります。
企業のホームページで確認する方法もあります。
私自身としては、
- マネックス証券の銘柄スカウター
の利用をおすすめします。
おすすすめする理由は、
- グラフ表示で視認性がよい
- 従業員1人当たりの売上げ推移がわかる
という点ですね。
具体例として、
- 信越化学工業の従業員数および従業員あたりの売上げ推移
を示したものがこちらになります。
(引用:マネックス証券銘柄スカウター)
従業員数が増えているだけではなく、1人当たりの業績がしっかり増えている点は非常に好感が持てますね。
業績修正の履歴
まず最初に、業績修正について簡単に解説します。
✅ 上方修正:当初の予測より売上げなどが増えますという報告
→一般的に株価は上がる
→事前によまれていたら株価は下がる(おりこみ済み)
✅ 上方修正:当初の予測より売上げなどが減りますという報告
→一般的に株価は下がる
→事前によまれていたら株価は上がる(出尽くし)
ざっくり言うと、
- 今年はたぶん100万円しか利益でませんわ・・・
と言っていた企業がある日突然、
- 今年は円安のおかげで利益が1,000万円になりそうですわ!
というのが上方修正で、その逆が下方修正といったイメージです。
業績修正の有無ではなく、
- 過去に
- どのような業績修正を
- どれくらいの頻度で出したか
を確認する点がポイントとなります。
もちろん、
- 未知のウイルス感染によるパンデミック
- 戦争などによるサプライチェーンの混乱
- 歴史的な円安ドル高の進行
などの業績に大きな影響を与える事態は、誰にも予測できません。
しかし、よめない未来の業績である修正履歴で見極めるべき点は、
- 企業の自己業績に対する評価姿勢
になります。
一般的に、堅実な企業ほど当初の業績予想を大きくしません。
過去に下方修正を頻発している企業は要注意です。
一方、過去に上方修正を定期的に出している企業は、マクロ経済の影響にもよりますが、上方修正を出す確率が高くなります。
業績修正の履歴を確認する方法として、
- 各種証券会社の銘柄データ
- 企業のIR情報
- IR BANK
などがありますが、最もおすすめはKabutanですね。
一例として信越化学工業の業績修正の履歴を提示します。
(引用:Kabutan Premium)
信越化学工業の過去5年の業績修正の履歴を見てみますと、
- ほぼ毎年上方修正を出している
- 下方修正を出したのは2020年の売上高のみ
- 営業利益などだけでなく配当金も増配修正している
等の情報を集められます。
ちなみにですが、Kabutanで出ている利回りは、現在の予想配当金で計算したものです。
ですので、仮に増配修正が出た場合は、利回りが必然的に高くなります。
高配当株投資をするのであれば、ぜひ知っておくべき点ですね。
残念ながら、Kabutan無料版では5年分は見ることはできません。
個別株投資を本格的にするのであれば、Kabutan Premiumの費用(月額2,460円:日本株のみ)はサブスク代としても割高ではないと個人的には考えています。
まとめ
まとめにはいります。
✅ 業績修正の履歴
株式投資に限った話ではなく、様々な視点から物事を見ることで、より俯瞰的に物事の価値を計る能力が向上します。
最近購入された銘柄の従業員数の推移や業績修正の履歴。
この機会に確認されてみてはいかがですか。
新しい発見が見つかり、明日からの投資戦略のお役に立てれば幸いです。
今日も最後までありがとうございました。
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