せっかく医者になったんだから、いい医者になりたいなぁ〜
〇〇先生みたいな、かっこいい医者になりたいなぁ〜
あなたが考える「理想のお医者さん」はどのようなイメージでしょうか?
- 専門的かつ幅広い知識
- 繊細かつ高度な技術
- 韋駄天のような行動力
- 大海のような広い度量
- 実年齢より若々しい容姿
- 大金持ち
全てを兼ね揃えたスーパードクターに一歩でも近づきたいですよね。
各論1で解説しましたが、
「資産=人的資本+金融資本+社会資本」
です。
資産形成において人的資本を高めることは避けて通れません。
今回のレクチャーは「医師という人的資本の高め方」です。
医師としての人的資本を高めることで、
- 金融資本の原資となる収入が増える(こともある)
- 医師としての人生がより豊かになる
というメリットがあります。
若手医師のみならず新社会人の方にとっても、人的資本を高めるという点では参考にして頂ける内容となっております。
ぜひ最後までご覧ください。
結論からいきます。
②読書
③運動
④睡眠
ひとつずつ具体的に解説していきます。
医師としての人的資本の高め方
医師という人的資本を効率よく高める方法を順番に解説していきます。
勉強
国家試験のために山ほど勉強したのにまだ勉強?
どんな職業であろうと人間死ぬまで勉強です。
勉強といっても問題集を解いたり教科書を読むことばかりではありません。
私が研修医の頃から継続している勉強方法を紹介します。
①患者さんを診る
とにもかくにも現場で患者さんを診ましょう。
そこで生じた様々な疑問を忘れずにメモしましょう。
研修医の先生が患者さんを診るおすすめの状況(場所)は次の2つです。
- 一般病棟
- 比較的暇な時間帯の救急外来
ゆっくりあわてず話を聞いて診察しましょう。
②疑問を先輩医師や看護師さんに聞く
患者さんを診て生じた疑問をネットや教科書で調べる前に、先輩医師や看護師さんに聞いてみましょう。
すぐに教えてもらえる時もあれば、「自分で調べなさい」と言われる場合もあるでしょう。
ここで大切なことは、疑問を解決すること自体ではありません。
「誰かに疑問を聞くこと=質問力やコミュニケーション能力を高めるトレーニング」
と思ってください。
医師の仕事のうち9割は対話です。
対話の相手は、
- 上司や部下
- 患者さん
- 患者さんの家族
- 看護師さん
- 検査技師さん
- 事務方さん
など多岐にわたります。
よい質問に対してはよい答えが返ってきます。
コミュニケーション能力は人生全般において役に立ちます。
最初は難しく感じても徐々に慣れていきます。
③疑問を調べて解決する
よほど難しい疑問でない限り、教科書やネットで調べれば答えは見つかるはずです。
教科書に関してはこれがおすすめというものはありません。
というのは医学的な知識や技術が絶えず急速に変化しているからです。
紙媒体の教科書が出版された時には、既に新しい知見が広まっていることも稀ではありません。
論文検索は「PubMed」や「Google Scholar」でよいと思います。
ネットで医学的な疑問を調べる際は「Up To Date」がおすすめです。
最新のエビデンスに基づいた治療方針やガイドラインなどが系統的にまとめられています。
「Up To Dateを利用すれば臨床での疑問がほぼ解決できる」といっても過言ではありません。
Up To Dateの欠点はお値段が高めということです。
私は研修医の同期と折半して購入して利用していました。
④解決した疑問を誰かに教える
あなたが臨床現場で解決した疑問を誰かに教えてあげましょう。
研修医であれば同僚に教えてあげるとよいでしょう。
高確率で同僚も同じような疑問で困っているはずです。
「誰かに教えることは知識の定着化に最高の方法」です。
やる気がある方であれば、勉強会やレクチャーを自ら開催してみてもよいでしょう。
恥ずかしくて誰かに教えたり勉強会開いたりするのはムリッ!
という方はブログやnoteに学んだことをまとめてみましょう。
どのような方法にせよアウトプットが肝心です。
インプットとアウトプットの繰り返し
①患者さんを診て疑問を作る
②疑問を誰かに聞く
③疑問を調べて解決する
④解決した疑問を誰かに教える
①〜③でインプットし、④でアウトプットする。
精神科医師で作家でもある樺沢紫苑先生の書籍によると、
インプット:アウトプット=3:7
がよい塩梅とされています。
インプットがついつい多くなりがちですが、アウトプットも大切ということも抑えておきましょう。
樺沢先生の書籍はこちらです。
内科系の勉強方法が主体となってしまいました。
外科系の勉強方法については、こちらの過去記事をご参照ください。
手術や手技上達のポイントは以下の3つです。
①手術前に手術記録を完成させておく
②実際に手術をする
③手術後に再度手術記録を書く
手術においてもインプットとアウトプットが重要です。
読書
医師に限らず読書は最高の自己投資の一つです。
医師という職業は非常に狭い世界で生きることになります。
一方で目の前の患者さんが持っている社会的背景は十人十色です。
医学書や論文を読み込むことも大切ですが、医学以外の内容に関する書籍に触れる習慣をつけておくと医師としての幅が広がります。
医師に限らず新社会人の方におすすめの書籍です。
外山滋比古先生の書籍です。
古い書籍ではありますが名著です。
思考を整理整頓する方法を知ることで、思考可能な容量を増やすことが可能です。
数学者である岡潔先生の書籍です。
「私は数学なんかして人類にどういう利益があるのだと問う人に対しては、スミレはただスミレのように咲けばよいのであって、そのことが春の野にどのような影響があろうとなかろうとスミレのあずかり知らないことだと答えてきた」
名言ですね。
運動
(医師)血糖値が高めですね・・・。もっと運動して体重を減らした方がいいですよ。
(患者)・・・(先生も体重減らした方が・・・)
こんなセリフをメタボな医師に言われた経験ありませんか?
医者の不養生とはよく言ったものです。
激しい運動ではなくとも散歩などの軽い運動で大丈夫です。
- 体型の維持
- 脳の活動性が向上
- 精神面の安定化
といった運動のメリットは、このブログを読んでくださるような健康意識が高い読者の方にとっては当たり前と思われます。
厳しい言い方にはなりますが申し訳ありません。
「忙しくて運動をする時間がない」という言い訳は通用しません。
- 通勤中に歩く時間を作る(例:病院から離れたところに駐車する)
- 病院内はエレベータを使わず全て階段移動にする(さらに一段飛ばし)
- カルテ作業をしながら空気椅子やドローイングをする
このようなちょっとした運動でも0と1では大違いです。
マラソンバカなので言わせてください。
毎度のことではありますが運動するならランニングと筋トレがおすすめです。
- スキマ時間でできる
- 場所を選ばない
- 靴と着替えがあればできる
- 全身をバランスよく鍛えられる
忙しい医師にとってはコスパも含めて最高の運動です。
ランニングや筋トレをしながら耳学問も行えば健康も知識も得られて一石二鳥です。
耳学問としてのおすすめは「podcast」と「YouTube」です。
おすすめのpodcastは次の2つです。
医学論文の大御所であるNEJMとJAMAのサマリーを聞くことができます。
おすすめのYouTubeは次の2つです。
お金に関する知識や人生論などが楽しく勉強できます。
自己啓発系から健康系と幅広いジャンルの書籍を要約して紹介してもらえます。
書籍購入の参考にさせて頂いています。
睡眠
医師も人間です。
人間にとって健康第一ということは揺るぎようのない事実です。
健康という点においては睡眠にも気をつけましょう。
睡眠時間は7時間がベストではありますが、若手医師で睡眠時間を7時間も確保できる方は少ないでしょう。
私も研修医で忙しい時には、
- 48時間連続勤務
- 2週間毎日の睡眠時間が2-3時間
といったこともありました。
どうしても睡眠時間の確保が難しいのであれば、昼寝や仮眠をとりましょう。
いくら若いといっても身体を壊してはいけません。
多少の無理は仕方がないとしても、心まで壊れないようにしましょう。
身体はなんとかなっても、心は壊れるとなかなか治りません。
一旦壊れた心が治るためには、身体が治る時間の3倍はかかると思っていてください。
まとめ:ローマは一日にしてならず
まとめにはいります。
②読書
③運動
④睡眠
今回紹介した内容を最初から全部行う必要はありません。
どれか一つだけでも少しずつ取り入れてくだされば幸いです。
良心に恥じぬことが我々の確かな報酬である
今日も最後までありがとうございました。
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