税金対策にiDeCoって聞くけどめんどくさそうだなぁ・・・
iDeCoって老後対策でしょ?若いうちから始める必要あるの?
中堅医師による資産形成レクチャー各論10回目になります。
今回のテーマは「iDeCoで老後資金作りと節税対策」です。
- 老後資金作り
- 節税対策
桜が咲き乱れるこの季節に、これほどときめかない言葉は存在しないでしょう。
- 誰でも稼げるレバレッジ投資
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- 仮想通貨で超最短FIREする方法
こんな情報の方がどきどきしますし知りたいですよね。
今回のテーマから脱線しますが、資産形成において超重要事項をお伝えします。
- 1日で1億円稼ぐ方法=1日で1億円失う方法
なにかと心が浮き足立つ季節です。
甘い誘惑に騙されぬよう気をつけましょう。
✅:iDeCoでどれくらい節税&資産形成ができるか
✅:iDeCoでおすすめの銘柄
早速結論からいきます。
2️⃣:積み立てる銘柄 → 米国 or 全世界株式の投資信託
3️⃣:1日300円の積立 → 40年で約1,500万円の資産形成
ひとつずつ詳しく解説していきます。
iDeCoで老後と節税対策
iDeCoはまっとうな節税かつ資産形成の方法です。
間違っても、「新築ワンルームマンションで節税対策を〜」という勧誘電話を真に受けてはいけません。
節税は、資産形成というパズルを完成させるためには欠かすことのできないピースです。
しかし、勤務医やいわゆるサラリーマンにとって、節税方法が少ないのが現実です。
数少ない節税方法の中で、王道といえるものがふるさと納税とiDeCoになります。
今回は触れませんが、ふるさと納税はやらなきゃ損というくらいお得な制度です。
ふるさと納税自体はiDeCoよりも簡単ですので、ぜひ始めてみましょう。
iDeCoとは?
個人型確定拠出年金を略してiDeCoといいます。
iDeCoに関してはこちらのサイトが非常に良くまとまっています。
ざっくり言いますと、国が国民向け作った特典つき自分年金作り制度です。
iDeCoの代表的なメリットとデメリットはこちらです。
✅:運用益(利益)が非課税になる
✅:受取時に退職所得控除等が使える
✅:所定の手数料がかかる
✅:運用先を自分で選択する必要がある
私個人としては、60歳まで引き出せないという資金拘束がiDeCo最大のデメリットだと考えています。
ですので、
- 現状および今後の収支(結婚、マイホーム購入など)概算を把握
- ある程度の生活防衛資金の準備済み
という状態でiDeCoを始められれば盤石ですね。
とはいっても、石橋を叩いてばかりでは橋は渡れません。
少額からでもよいので、まずはiDeCoを始めるという行動が肝要です。
iDeCoで何を積み立てるか?
iDeCoを運用する証券会社によって微妙に取り扱い商品が異なります。
またiDeCoを始める年齢によってもリスクの取り方も変わってきます。
20〜40代の方であれば、米国株式または全世界株式の投資信託がおすすめです。
一方、50代以上の方であれば、株式100%の投資信託でも問題ありませんが、債権等も含んだバランスファンドもよい選択肢と考えます。
iDeCoもつみたてNISAも、私が推奨する銘柄は基本的に同じになります。
推奨する銘柄の特徴は以下の通りです。
- 適切な指標を目指すインデックス投資信託
- 信託報酬が低い(0.2%未満)
- 購入時手数料が無料(ノーロード)
- 総資産額が多い
くれぐれも、
- 有名な人が紹介していた銘柄
- 窓口や証券会社でおすすめされた銘柄
- ランキングでトップの銘柄
というような判断基準で銘柄を選択することは避けましょう。
銘柄選びに関してはこちらの過去記事もご参照ください。
投資先を最終的に決めるのは、他の誰でもなくあなた自身です。
iDeCo1日300円でどれくらい節税&資産形成できるか?
1日300円(≒月1万円)をiDeCoで積み立てたとします。
1日300円なら、
- ペットボトルを買わずに水筒持参
- 弁当は自作
- 一駅前で下車して歩いて出勤
といった倹約でも十分生み出せる金額ですよね。
投資の種銭を増やすための倹約方法はこちらの記事をご参照ください。
こうした1日の小さな積み重ねが資産形成では非常に大切です。
世界最高の投資家といわれている、ウォーレン・バフェットが1ドルを道で落とした際に放った名言です。
あ〜将来の10ドルを失った
1日300円でも年間にすると12万円をiDeCoで運用するということになります。
そして、今の1日300円が将来の1,500万円になることをこれから説明します。
節税面
年間12万円になりますので12万円が所得控除になります。
累進課税制度といいますが、所得税は給料と比例して高くなります。
(国税庁のサイトから引用)
令和元年に厚生労働省から発表されたデータによると、勤務医の平均給与所得は約1,300万円です。
ということで、勤務医の大多数の所得税率は33%になります。
iDeCoによる所得控除12万円→課税される所得金額が12万円低くなる
ということです。
具体例を提示します。
元々の課税所得金額が1012万円。
DeCoで所得控除12万円。
①:iDeCoをしていない場合の所得税
1,012万円 * 0.33 − 1,536,000円(所得控除) = 1,803,600円
②:iDeCoをしている場合の所得税:
(1,012万円 − 12万円) * 0.33 − 1,536,000円(所得控除) = 1,764,000円
① − ② = 39,400円
まとめると約4万円の節税になるという計算です。
たった4万円と侮ってはいけません。
40年間続ければ160万円の節税です。
退職後に豪華な海外旅行に行ってもおつりがきますね。
また、iDeCoのつみたて額を増やすと節税効果が高まります。
資産形成面
続いて、年間12万円のiDeCo運用でどの程度の資産形成が可能か検討しましょう。
米国株式や全世界株式の投資信託のリターンを5%と仮定します。
iDeCoで年間12万円(=月1万円)を40年間運用した場合のシュミレーションはこちらになります。
(楽天証券の複利計算を引用)
元本480万円が約1,500万円になります。
これこそまさに複利の力です。
複利は人類最高の発明だ(アルベルト・アインシュタイン)
一般的に株式等による利益に対して約20%の税金がかかります。
ということは、約1,000万円の利益のうち200万円が税金で持って行かれます。
しかし、iDeCoで運用した利益に対しては非課税になります。
ですので、1,000万円の利益が全てが懐に入るというわけです。
ただし、iDeCoで運用した利益を受け取る際には別の税金がかかります。
受け取るまでがiDeCo攻略の鍵です。
損をしない受け取り方については、制度変更の可能性がありますので、今回は割愛させて頂きます。
小まとめ
1日300円=月1万円=年12万円をiDeCoで40年間運用します。
- 節税額:160万円
- 老後資金:1,500万円(元本480万円)
ちなみにですが、1日300円の貯金(年利0.1%)を40年間続けた場合の結果はこちらになります。
元本480万円に対して約490万円です。
どうでしょう?
iDeCoを始めたくなってきましたか?
まとめ:小さな積み重ねが大きな差を生み出す
まとめにはいります。
2️⃣:積み立てる銘柄 → 米国 or 全世界株式の投資信託
3️⃣:1日300円の積立 → 40年で約1,500万円の資産形成
iDeCoに申込みをしても、実際に運用が可能になるまで1-2ヵ月かかります。
研修医や新社会人の方は、オリエンテーション期間など時間に余裕がある時にiDeCo開設手続きを終わらせておきましょう。
最近は証券口座の開設と同時にiDeCo申込みが可能になっています。
本ブログでおすすめしている証券口座は次の3つです。
①:SBI証券
②:楽天証券
③:マネックス証券
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
1日たった300円の積立投資でも、時間を味方にすることで1,500万円を生み出すことができます。
自己投資も同じです。
焦らずコツコツ、時々休憩をいれながらやっていきましょう。
今日も最後までありがとうございました。
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