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中堅医師の資産形成レクチャー①:総論 「医者が資産形成を行う必要はあるのか?」

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医者ってみんな金持ちなんでしょ?

医者って高級車乗ったりして普段から豪華な生活してそうね・・・

 

 

医者になったら将来安泰。

 

昔の常識は今の非常識とはよく言ったものです。

 

かつて高給取りと言われていた弁護士。

 

今では年収200-300万円の弁護士がざらにいるという現実をご存じですか?

 

医者が高給取りといわれるのも時間の問題です。

 

 

超少子高齢化、増え続ける税金、日本という国自体の世界的競争力低下。

 

日本は本当に厳しい状況を迎えています。

 

医者としてのスキル向上は当然のこと資産形成に関する知識を継続的に学習することは厳しい時代を生き抜いていくための必須スキルです。

 

 

私は諸事情により勤務医人生を終了しフリーランス医師として働いています

 

詳しくは自己紹介をご参照ください。

 

 

maoyoshi-papa.com

 

 

共働きの妻と子ども2人で生活していますが、研修医の時から始めた資産形成のおかげで今現在も生活できています

 

若手の先生方に「将来のお金に関する不安を抱くことなく、医者というすばらしい仕事に没頭してほしい」という願いを込めて、資産形成に関するレクチャーを始めます。

 

なお、私はファイナンシャルプランナーや資産形成のプロなどではなく、どこにでもいる普通の中堅医師です。

 

普通の中堅医師だからこそリアルに伝えられることもあると思っています。

 

レクチャーの内容は次の記事をご参照ください。

 

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細かい税率や法制度については時代と共に移り変わりますので、大まかな内容になっている点につきましてはご了承ください。

 

 

今回は総論として医者が資産形成を行う必要性について解説します。

 

結論からいきます。

 

医師が資産形成を行う必要性
  • ①貯金だけでよい時代の終焉
  • ②高所得サラリーマン=勤務医が増税狙い撃ちの的
  • ③医師過剰時代の幕開け

 

ひとつずつ解説していきます。

 

医師が資産形成を行う必要性

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「医者の仕事が忙しくて資産形成どころではない」というご意見。

 

ごもっともでございます。

 

繰り返しにはなりますが、「将来のお金に関する不安を抱くことなく医者というすばらしい仕事を続ける」ことを目標にしたレクチャーです。

 

当然のことながら、医者という本業に支障をきたすことがないような資産形成の方法を紹介したいと考えています。

 

  • とにかく手っ取り早く大金持ちになりたい
  • 医者が嫌だから金持ちになって早く医者を辞めたい
  • デイトレードやFXで稼ぐ方法を知りたい

 

このような方は残念ながら本レクチャーから得られるものは少ないと思われます。

 

 

 

貯金だけでよい時代の終焉

 

貯金だけはしっかりしておけよ。投資なんてギャンブルはやっちゃダメだぞ!

 

ご両親からこんなことを言われたことがある方、多いのではないでしょうか?

 

私も両親から「とにかく貯金はしておきなさい」と言われながら育ちました。

 

現在の普通預金金利をご存じですか?

 

最も高いところで0.2%です。

 

ここでぜひ覚えておいてほしい「複利に関する72の法則」を教えます。

 

複利に関する72の法則
  • 72 ÷ 金利(単位:%) ≒ お金が2倍になる期間(単位:年)
  • 72 ÷ お金を2倍にしたい期間(単位:年) ≒ 運用すべき金利(単位:%)

 

100万円を普通預金(金利0.2%)に預けて、利子はそのまま預け入れるとします。

 

100万円の2倍である200万円になるまでに必要な時間は、

 

72 ÷ 0.2 ≒ 360年

 

ということになります。

 

一方、年利5%の金融資産100万円分があれば約14年後には100万円が200万円になります。

 

 

別にお金は増えなくてもいいんだよ!元本さえ保証されてればいいんだよ!

 

 

「元本保証」を印籠のように突きつけてくる方。

 

物価の上昇をご存じですか?

 

チロルチョコ1個いくらですか?

 

20円ですよね。

 

20数年前ではチロルチョコ1個10円でした。

 

牛丼の値段も徐々に高くなっていませんか?

 

物価は今後確実に上昇します。

 

物価と比例して普通預金金利が上昇すれば問題ありませんが、仮にそうでなければ銀行に入れっぱなしのお金はどんどん価値が下がっていくことになります。

 

日本のみならず各先進国は物価の上昇率2%を目標としています。

 

72の法則にあてはめますと、36年後にはチロルチョコは40円になっているということです。

 

銀行に普通預金(金利0.2%)200円入れておいても、36年後には215円にしかなりません。

 

今は10個買えたチロルチョコが、36年後には4個しか買えません。

 

繰り返します。

 

貯金だけしていればよい時代は終わりを迎えました。

 

 

高所得サラリーマン=勤務医が増税狙い撃ちの的

 

あなたが普段みている救急外来や入院中の患者さんの平均年齢はどれくらいですか?

 

高齢者ばかりですよね。

 

超高齢化社会で増加するのが、医療費や介護費といった社会保障費です。

 

日本政府はありとあらゆる手を打って、国民からお金を巻き上げ(増税)国民にお金を払わず(手当削減)、社会保障費を確保したいわけです。

 

  1. 消費税率の上昇
  2. 金融所得課税の税率上昇
  3. 社会保険料の増加
  4. 児童手当などの高所得者制限
  5. 住宅ローン控除の引き下げ

 

あげ出すときりがありません。

 

これらの増税や手当制限で一番損をするのが、高所得サラリーマンである勤務医です。

 

  1. 税金が確実に徴収できる(源泉徴収)
  2. 増税による反発を食らっても投票数にはさほど影響しない
  3. 所得再分配という大義名分

 

日本政府にとって勤務医から確実に徴収できる税金はありがたい収入源の1つです。

 

何も対策を施さないと日本政府からよいカモにされてしまうだけになります。

 

節税対策も資産形成の大切な柱の1つです。

 

 

医師過剰時代の幕開け

 

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優秀な若者の医学部離れが続いています。

 

AIやオンライン診療などの発達により、医者の仕事は今後確実に減っていくと思われます。

 

また、人生100年時代といわれるようになると同時に定年制の廃止という声も聞かれるようになりました。

 

開業医に定年制はもともとありませんが、勤務医でも定年制が今後廃止される可能性はあり得ます。

 

政府の目的はただ一つ。

 

労働人口を増やすことで、社会保障費を下げ税収を増やすためです。

 

一方、日本の人口は右肩下がりです。

 

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  • 2020年:1億2,000万人
  • 2040年:1億1,000万人
  • 2065年:8,000-9,000万人

 

人口減少により病気になる人(患者さん)の数も相対的に減ります。

 

また、ワクチンなどの予防医学の発達によって、患者さんの数はさらに減少するでしょう。

 

一部の例外は除き、医師という仕事は基本的に需要(患者さん)があって成立する仕事です。

 

医学部の定員数が今後も変わらなければ、需要(患者さん)と供給(医師)のバランスは確実に崩れます。

 

供給>需要となれば、供給側である医師の価値は低下します。

 

 

まとめ:未来を変えられるのは行動

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まとめにはいります。

 

医師が資産形成を行う必要性
  • ①貯金だけでよい時代の終焉
  • ②高所得サラリーマン=勤務医が増税狙い撃ちの的
  • ③医師過剰時代の幕開け

 

私はどちらかというと楽観的な性格なのですが、ある物事をとらえる際はなるべく悲観的にとらえるように心がけています。

 

  • 預金金利がバブル期のように増加し貯金だけでお金が増える
  • 増税や物価上昇はあるものの日本経済の急成長で給料も右肩上がりで増加
  • 思ったほど医者の数が増えず需要と供給バランスが整う

 

こんな未来になってほしいと切実に願っています。

 

ただし、願っているだけでは未来は変わりません。

 

自らが行動することでしか未来を変えることはできません。

 

少しずつでよいですから、共に学び行動しより豊かな人生にしていきましょう。

 

次回から各論にはいります。

 

テーマは「資産=人的資本+金融資本+社会資本」という内容の予定です。

 

 

今日も最後までありがとうございました。

 

 

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