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開業医が1ヵ月目に直面するリアルな問題|実体験に基づく実録レポート

 

 

開業医って実際どんな生活を送っているのかなぁ?

実際に開業している人の生の声って聞けないのかなぁ?

 

 

こんなお悩みに対する記事です。

 

 

🖌この記事を書いている人
 ✅ 名前:まおよしパパ
 ✅ 家族:妻 年子2人(一姫二太郎:6歳と4歳)
 ✅ 趣味:ランニング(フルマラソンベスト:2時間51分)
 ✅ 本業:某クリニックの院長
 ✅ 座右の銘:良心に恥じぬことが確かな報酬

 

 

今回の記事の結論です。

 

 

💡開業医が1ヵ月目に直面するリアルな問題
 ✅ 増えない患者数
 ✅ 減り続ける資金

 

 

 

 

開業医が1ヵ月目に直面するリアルな問題

 

  • 開業医の年収は?
  • 開業医は儲かるのか?

 

この手の情報は、グーグル検索かChat GTPに聞けば平均的な回答は出てきます。

 

しかし、開業1ヵ月目のリアルな状況や問題に関する生きた情報は皆無です。

 

私自身の概況はこちらのとおりです。

 

🖌筆者の開業状況
 ✅ 医師歴:16年目
 ✅ 開業場所:地元
 ✅ 開業スタイル:落下傘
 ✅ スタッフ:院長(私)副院長(妻)看護師3名 事務2名
 ✅ 診療科目:泌尿器科など計4診療科
 ✅ 開業時期:2023年冬

 

 

開業医に限らず、個人事業主になって日も浅く、同じような境遇で奮闘している同士の方にとって、わずかでも参考になることがあれば・・・。

 

今回の記事を書こうと思い立った一番の理由です。

 

 

ぜひ最後までご覧ください。

 

 

開業医の1日

 

朝6時前には起床。

 

年子の通学および通園準備から1日が始まります。

 

  • 朝食やお弁当の準備
  • 着替えの準備
  • 洗濯物取り込み
  • 部屋の掃除
  • 食器洗い

 

毎朝が慌ただしく、朝食をとる時間もありません。

 

上の子が小学生に進学したばかりなので、学校まで一緒に歩いていきます。

 

上の子を学校へ送り届けた後、一旦自宅に戻り残った家事を済ませクリニックへ移動。

 

幸い自宅とクリニックは徒歩圏内の距離。

 

とはいえ、朝だけで合計40分以上歩きますね。

 

妻(副院長)は下の子を保育園へ車で送り、そのままクリニックへ。

 

 

クリニックに着くと、さっと着替えをすませ診察室へ。

 

スタッフと共に、医療機器の電源を立ち上げなど開院準備にとりかかります。

 

8時40分からスタッフミーティング開始。

 

連絡事項や1日の流れなどをスタッフ皆で確認し共有します。

 

8時50分に解錠し9時から診療開始。

 

ポツポツと来られる患者さんを診察しているとすぐにお昼。

 

12時から14時までは昼休憩時間となり、スタッフにはしっかり休んでもらいます。

 

週に1日ほど、薬の説明会などを昼休憩中に行うこともあります。

 

12時頃になると業者さんが訪問されるので1人1人対応します。

 

業者さんとの面談が終わり次第、ランニングへ。

 

約10km走り終え、5分でシャワーを浴び、午後からの診療に備えます。

 

朝食もそうですが昼食もとりません。

 

我ながら省エネの身体だと思っています。

 

ご飯を食べる暇があれば、ランニングをしたり身体を動かしていたい。

 

健康のためというより、完全にランニング中毒。

 

14時から午後の診療を始め18時に診療が終わりとなります。

 

診療終了後、スタッフと共に掃除を行い事務さんと日計表や出納の確認。

 

明日の予約状況やカルテチェックを終え、19時頃にクリニックを出て自宅へ。

 

自宅に着くのはだいたい19時過ぎになります。

 

家族揃って夕食を取れることもありますが、状況(子供の気分とお腹の空き具合)によっては子どもとお風呂に入り、寝かしつけてからの独りぼっちでの夕食。

 

洗濯、風呂掃除、食器片付けなどをしていると、時計の針は22時をゆうに過ぎています。

 

メールチェック、自己学習、ブログ執筆などを行い0時頃に就寝。

 

平日はほぼこのような1日を過ごしています。

 

 

木曜日、祝祭日、日曜日はクリニック休診日ではありますが、診療時間が子どもの相手時間に置き換わるだけで、1日の流れは平日も休日もほとんど変わりません。

 

 

増えない患者数

 

事業計画では、開業1年目の1日患者数は30名程度で、開業3年後には50名程度。

 

開業して1ヵ月目の現状としては、患者数は1日平均10人程度です。

 

1日1人しか来院されなかったこともあり、その日は流石に落ち込みましたね。

 

落下傘での開業であり、患者数が少ないことは重々覚悟をしていましたが、現実として目の前に現れると正直つらいものがあります。

 

患者数が増えない状況を知ってか知らずか、

 

  • 集患対策のために・・・
  • ネットでのSEO対策を・・・
  • クチコミ対策として〇〇を・・・

 

という言葉を巧みに操る営業電話が毎日のようにかかってきます。

 

営業電話の相手に対して誠心誠意をもって対応することも院長の仕事ではありますが、精神的なストレスが蓄積するだけです。

 

 

ネットや書籍で紹介されている集患対策としては、

 

  • 新聞広告や看板等でクリニックの認知度を上げる
  • ホームページが検索上位に出るようにする(SEO対策)
  • SNSやインスタグラムを活用する

 

などがあります。

 

とはいえ、広告費もタダではなく資金にも限度があるので、闇雲に広告を出すわけにもいきません。

 

広告を出すこと自体も大切ではありますが、とにかく今は目の前の患者さんに対して真摯に丁寧な診療を続けることが肝要と自分自身とスタッフへ言い聞かせています。

 

ネットでの評価も大切ですが、生のクチコミがもつ影響力は非常に大きいです。

 

良いクチコミが徐々に広がり、患者数が少しずつ増えていく未来を信じて、日々の診療を続けています。

 

 

減り続ける資金

 

クリニックの主な出費を供覧します。

 

  • 光熱費
  • 水道費
  • 通信費(電話とネット)
  • 広告費
  • 薬品仕入費
  • 備品購入費
  • 借地代
  • 消耗品費
  • 外注検査費
  • スタッフ給与
  • 社会保険料負担金
  • 福利厚生費
  • 医療機器リース料
  • 医療機器保守点検料
  • 電子カルテ管理費
  • ホームページ管理費
  • 税理士顧問料
  • 社労士顧問料
  • 定期的な清掃やメンテナンス費
  • 火災保険料
  • セキュリティー管理費

 

きりがないので、ここらへんで止めておきます。

 

勤務医の頃のように、毎月安定した給料がもらえるなんてことはありません。

 

さらに、開業後2ヵ月間は診療報酬(いわゆるレセプト)が入ってこないため、患者さんの自己負担分や自費診療分しか手元に残りません。

 

結論としては、開業1ヵ月目の現状は大赤字で、預金残高がナイアガラの滝のごとく凄まじい勢いで減っていきます。

 

数ヶ月分の運転資金を貯蓄などで準備して開業しましたが、いつか資金が底を着くのではという不安が消えることはありません。

 

 

まとめ

湖, 橋脚, 日没, 日の出, シルエット, ドック, 桟橋, 反射, 水, 空, 雲, 自然, 海洋, 海

 

 

まとめにはいります。

 

 

💡開業医が1ヵ月目に直面するリアルな問題
 ✅ 増えない患者数
 ✅ 減り続ける資金

 

 

ここまで読んで頂いた方の多くの感想は、「開業なんてやめておいた方がいいな・・・」という感じでしょう。

 

開業してまだ1ヵ月ではありますが、「開業してよかった」と私自身は感じています。

 

様々な問題や不安はありますが、自分のクリニックで患者さんを診療して、患者さんから感謝される瞬間は他の何にも代えがたい感動があります。

 

また、開業して患者さんにより近い立場で診療できるようになって、「自分は臨床が好きなんだなぁ」とつくづく感じています。

 

そして、こんな状況の中でも真面目で前向きな姿勢で働いてくれるスタッフには頭があがりません。

 

 

 

最後までありがとうございました。

 

 

【おすすめ書籍】

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ノウハウ的なものではありませんが、根本的な考え方や姿勢の基礎を学ぶ上で、非常に参考にしています。