配当金狙いでこないだ買った銘柄、減配(配当金下げる)するんだって・・・
減配しないで着実に配当金を出してくれる企業ってないのかな?
こんなお悩みに対する記事です。
✅ 投資スタイル:
①コア:インデックス(全世界&全米)
②サテライト:高配当(日本個別株&米国ETF)
③おまけ:グロース(日本個別株)
✅ 家族:妻と年子2人(一姫二太郎:5歳と4歳)
✅ 趣味:ランニング(フルマラソン26回完走)
✅ マラソン自己ベスト:2時間51分10秒
今回の記事の結論です。
✅ 4452 花王
✅ 8593 三菱HCキャピタル
・具体的な銘柄紹介はありますが売買の推奨は意図していません
・株式投資は基本的に元本が保証されていません
・最終的な投資判断は自己責任でお願いします
30年以上累進配当銘柄のおすすめ3選
今回の記事では、
- 累進配当の意味
- 30年以上累進配当している銘柄一覧
- 筆者おすすめの累進配当銘柄3選
を順番に解説していきます。
興味があるところから、読み進めて頂ければ幸いです。
累進配当とは
そもそも累進配当ってなんですの?
累進配当とは、
- 配当金を基本的に減らしませんよ
という企業施策です。
- 今年のおこずかいが1,000円なら
- 家計がどれだけ苦しくても
- パパの給料が1,000円でも
- 借金が1億円あっても
- 来年のおこずかいは最低でも1,000円以上
といった感じです。
累進配当は投資する方としては、非常にありがたい施策です。
しかし、累進配当銘柄なら何でもOKというものではありません。
企業自体が無理して配当を出していないか確認する必要があります。
企業が無理して配当を出していないか見極める指標が、「配当性向」になります。
配当性向とは、「利益のうち何割を配当にあてているか」という指標です。
目安として、
- 配当性向<40-50%
が無難なラインです。
30年以上累進配当銘柄一覧
30年以上にわたり累進配当を続けている日本企業の、
- 直近利回り(2022年10月末)
- 直近5年平均利回り
- 直近5年最大利回り
- 増配率(3年、20年)
- 配当性向
をまとめたものがこちらになります。
【配当利回り|直近と直近5年データ】
(マネックス証券銘柄スカウターなどを元に筆者自作)
【増配率と配当性向データ】
(マネックス証券銘柄スカウターなどを元に筆者自作)
いくら累進配当といっても、
- 利回りが低い
- 配当性向が高い
- 全く増配していない
という銘柄は個人的には購入対象外としています。
というわけで、
- 私自身が実際に保有し
- おすすめできる3銘柄
を順番に紹介していきます。
おすすめ①:4063 信越化学工業
普段の生活では馴染みの少ない企業ですね。
しかし、日本を代表する世界的な総合化学素材メーカーです。
また、化学メーカーでは国内最大の時価総額(6兆円以上)をもつ企業でもあります(唯一のTOPIX Core30銘柄)。
- 生活環境基盤材料(塩化ビニル、苛性ソーダ)
- 電子材料(シリコンウエハ、フォトレジスト)
- 機能材料(シリコーン、セルロース)
を製造販売しています。
実生活においては、
- 住宅
- 自動車
- 化粧品
- パソコン
- スマートフォン
といった、私たちの身の回りにある製品の素材を作っています。
さらに、
- 半導体シリコンウエハ(世界1位)
- 塩化ビニル樹脂(世界1位)
- 苛性ソーダ(世界1位)
- 合成フェロモン(世界1位)
といった世界1位のラインナップを兼ねそろえています。
業績推移
【売上げ|営業利益|EPSなど】
(引用:マネックス銘柄スカウター)
半導体需要もあって、ここ数年は特に業績が好調です。
2023年度も過去最高益予想となっております。
EPSは10年前と比較し約5倍に成長しています。
円安の恩恵や過去の業績修正歴をふまえると、期中に上方修正を出す可能性が高いと想定しています。
【営業利益率|ROE|ROA】
(引用:マネックス銘柄スカウター)
- 営業利益率:32%
- ROE:16%
- ROA:13%
また6兆円規模の時価総額にもかかわらず、
- 自己資本比率>80%
と化け物のような企業です。
この企業が潰れるようなことがあれば、日本企業の大多数が潰れることになるでしょう。
チャート
(引用:Kabutan Premium)
リーマンショックやコロナショック時には、直近最高値から50%以上下落した局面も過去にあります。
2022年10月末時点で、直近最高値から約30%下落していますので、今後の相場環境によってはさらに下落する可能性はあります。
しかし、考え方によってはこれ以上の下落幅も限定的と考えられます。
さらに、PERも過去最低水準に達しており、個人的には少しずつ買い増ししています。
配当推移
連続増配期間としては7期になりますが、過去30年一度も減配していません。
また、配当性向も30%前後で推移しており、今後も安定した配当が期待できます。
おすすめ②:4452 花王
いわずとしれた日本を代表する大手日用品メーカーです。
- 洗剤・トイレタリー製品(国内1位)
- 化粧品(国内2位)
という地位を保持しています。
具体的な商品名をあげますと、
- 化粧品:ソフィーナ
- 入浴剤:パブ
- 洗剤:アタック
- 飲料:ヘルシア
といった、誰もが一度は見聞きした経験があるものを製造販売しています。
化粧品という面では、カネボウ化粧品を子会社にもっています。
業績推移
【売上げ|営業利益|EPSなど】
(引用:マネックス銘柄スカウター)
2019年までは順調な右肩上がりの成長でしたが、2020年以降は調子がイマイチです。
売上高は徐々に増えてはいるものの、EPSはここ数年右肩下がりとなっています。
国内での売上げが全体の60%近く占めており、
- 原材料価格の高騰
- 歴史的な円安ドル高
といった要因が、業績に与える影響が懸念されます。
【営業利益率|ROE|ROA】
(引用:マネックス銘柄スカウター)
- 営業利益率:約10%
- ROE:約11%
- ROA:約7%
決して悪い数字ではありませんが、決して良い数字とも言えません。
自己資本比率は50%以上あり、財務面では大きなマイナス要因はない印象です。
チャート
(引用:Kabutan Premium)
デフェンシブ銘柄ということもあり、リーマンショック時でも下落率は約50%程です。
直近の下落局面でも、最高値から約50%下落したあたりで反発していますね。
余談になりますが、過去の値動き(特に〇〇ショックと呼ばれる時期)に着目すると、どこまで株価が下落するかという一つの指標になります。
今回の下落局面では、少々欲張りすぎて追加購入はできませんでした。
またチャンスがあれば追加購入したいと考えています。
配当推移
日本の企業では、連続増配記録ナンバーワン(32年)で有名です。
増配率は高くありませんが、気合いと根性で増配を続けている感じですね。
一方、配当性向が増加傾向で直近では60%以上となっており、やや苦しくなっている印象です。
どこまで連続増配記録を延長できるのか、今後も注目したいですね。
おすすめ③:8593 三菱HCキャピタル
大手総合リース会社の一角です。
名前のとおり三菱商事の系列会社になります。
- 機械や器具備品のリース・割賦販売・貸付が主力事業
- ライフ・環境・再生エネルギー・不動産などの金融サービス
- 日医リース、DFLリース、首都圏リースなどが傘下
と一筋縄では理解困難な事業を展開しています。
ということで、業績予測が最も難しい企業の一つと個人的には捉えています。
業績推移
【売上げ|営業利益|EPSなど】
(引用:マネックス銘柄スカウター)
リース企業らしく、売上げや利益は景気に大きく左右されています。
2022年10月時点で、2023年度の業績予測は非開示です。
しかし、第一四半期の決算では、
- 営業利益:前年同期比で95%増
- 経常利益:前年同期比で2倍
となっており、大崩れがなければまずまずの結果が期待できそうです。
【営業利益率|ROE|ROA】
(引用:マネックス銘柄スカウター)
- 営業利益率:7〜10%
- ROE:約8%
- ROA:約1%
となっており、一見するとイマイチですが、他のリース企業銘柄と比較すると、決して悪い業績内容ではありません。
リース企業銘柄に関する情報は、こちらの過去記事もご参照ください。
チャート
(引用:Kabutan Premium)
リーマンショック時には、直近高値から約80%下落しています。
その後も度々の暴落に巻き込まれ、50%程の下落を幾度も繰り返しています。
それでも、最終的には600〜700円のレンジに戻ってきており底堅い印象です。
配当推移
1999年から増配をしており、23年連続増配(日本3位)となっています。
配当性向は約40%であり、花王に比べてまだ余裕は感じられます。
まとめ
まとめにはいります。
✅ 4452 花王
✅ 8593 三菱HCキャピタル
今回紹介した銘柄以外では、
- 伊藤忠商事
- 三菱商事
- 三井住友フィナンシャル
- 稲畑産業
などが累進配当を明言しています。
ただし、企業が累進配当を明言していても、累進配当が100%保証されるわけではありません。
株主優待中止を発表したオリックスも、株主総会で「株主優待はやめません」と豪語していましたからね。
- 何事も永遠に続かない
- 盛者必衰のことわり
の精神で銘柄とつきあうのが無難です。
有名な投資格言の一つに、
銘柄に惚れるな
ともありますしね。
今日も最後までありがとうございました。
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